GA4:マーケディングの歴史から見るGA4|GA4こそが今必要なマーケツール
 
POINT

この記事は、以下のような人にオススメです。

  • ユーザーベースのマーケディングへの理解を深めたい人、
  • GA4はなぜこうなった?を知りたい人、
  • マーケディングの歴史を勉強したい人など...
オスカーの似顔絵

こんにちは!Webディレクターのオスカーです。

「GA4が使いにくい」というコメントがよく聞きます。
クライアントからそういう声もあれば、職場にもあります。

オスカーから見れば、Googleアナリティクスが「UA」から「GA4」に進化することで、
やっとこの時代のマーケティングに追いついたと感じました。
さすが「解析」の最先端に走り続けているGoogleだと、オスカーは思います。

なぜそう思か、以下に説明したいと思います。
ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

 

マーケティング戦略の変遷

まずはマーケティング歴史から見てみましょう。
マーケティング戦略として昔から有名なのが「4P」で、「売り手」、「商品」視点からのマーケティング戦略がありました。

  • Product(製品):製品、サービス、品質、デザイン、ブランド 等
  • Price(価格):価格、割引、支払条件、信用取引 等
  • Promotion(プロモーション、販売促進):広告宣伝、ダイレクトマーケティング 等
  • Place(流通):チャネル、輸送、流通範囲、立地、品揃え、在庫 等

これが1960年に提唱されて以来、長い間使われ続けてきたつよつよな戦略でしたが、
1993年に「4C」という新しい戦略の考え方が提唱されました。

従来の「4P」と違い、「買い手」、「顧客」視点のマーケティングになりました。

  • Consumer(消費者のニーズやウォンツが商品)
  • Customer cost(顧客コスト)
  • Communication(コミュニケーション)
  • Convenience(流通は利便性)

言ってしまえば、「4P」と「4C」はほぼほぼ同じことで、違いは「視点」というポイントだけです。

マーケティング戦略の方は、特に21世紀に入る前から、「ユーザー側中心で考えないといけない」と言っているのです。

ただ、2005年にリリースされたGoogleアナリティクスですが、当時の技術ではまだ「ユーザー視点」の解析ができなかった。
だから今まで「ユニバーサルアナリティクス」のように、ウェブサイトからユーザーの動きを見るしかできなかった。つまり、セッションベースだったのです。

購買行動モデルの変遷

AIDMAは、1920年代にアメリカ合衆国で販売や広告に関する実務書を執筆していた、サミュエル・ローランド・ホール氏によって提唱された購買行動モデルです。その後さまざまな購買行動モデルが登場したあとも、消費者の購買行動モデルのひな型として用いられることが多く、汎用的なモデルといえるでしょう。AIDMAは次の5つのプロセスから構成されています。

  • A…認知・注意(Attention)
  • I…興味・関心(Interest)
  • D…欲求(Desire)
  • M…記憶(Memory)
  • A…行動(Action)

これも「ユニバーサルアナリティクス」に、ファネル分析としては反映されました。
ただし、ファネル分析は、一回一回のアクセスを分けて分析していました。
つまり、昨日の認知は昨日に行動を起こさなければ、その認知に価値はないとなっています。

それがいわゆる「ラストクリックモデル」です。
セッションベースなので、正確には1時間前の認知が、そこから30分以内に次の行動を起こさなければ価値がないということになります。
「いやいや、だからかご落ちとかやっているじゃないか?」というのです。

よく考えてください。
仮に皆さんはあるお店の販売員とします。
昨日めっちゃ検討していたお客さんを対応しましたが、今日自分がお休みで、別の販売員さんがその売り上げを入れました。
むかつくんじゃないか?
それが「かご落ち」と同じで「ラストクリックモデル」の構造です。
昨日頑張って営業していたから、今日買ってくれたんだ。だから売上も私の成績に反映しないといけません。

だからGA4にそれを対応しました。
ユーザー中心の考え方から生まれたのが「最初の○○」です。

  • 最初のキャンペーン
  • 最初のデフォルトチャネルグループ
  • 最初の広告グループ
  • 最初の参照元
  • 最初のメディア、など

正しく評価することを目指しました。

購買行動モデルの話に戻り、AIDMAが登場したのは1920年代ですが、そこから70年以上使われていました。
そしていよいよ新たなプロセスが誕生します。それがAISAS(アイサス)です。AISASは日本の広告会社である電通によって提唱されたモデルで、AIDMAをインターネットが普及した時代に適用できるよう発展させたモデルといわれています。

こちらも全5段階のプロセスによって構成されてはいるものの、後半の3つがAIDMAと異なることが特徴です。

  • A…認知・注意(Attention)
  • I…興味・関心(Interest)
  • S…検索(Search)
  • A…行動(Action)
  • S…共有(Share)

このプロセスを見てもわかる通り、インターネット時代に対応した検索と共有の行動が考慮されています。消費者が商品を認知して興味関心を示すところまではAIDMAと同様ですが、その後は自ら商品情報をインターネットで「検索」し、その結果をもとに「行動(購入)」。ここで注目すべきなのは、「行動」は終わりではないことです。「行動」からえられた体験を「共有」するまでが考えられました。

極端な話、「共有」のフローがなければ、スタバはただの高いコーヒーショップです。
みんなスタバで写真を撮って共有して、いつの間にか「ステータス」にまでなったから、スタバは高くも行く場所になったんです。

そしてモデルのフローですが、
それまでのAIDMAは一方通行で考えられました。
それからのAISASは一度通ったら、SASでループが生じます。つまり、AISASSASSASSASSASSAS・・・になるんです。

買い物する時、まず何となく検索します。
それが今の購買行動モデルです。

だからこそ、最初のAを重視すべきで、GA4がそれを対応したわけです。

購買行動モデルのその先とGA4

購買モデルの話ですが、AISAS(アイサス)がインターネット時代に対応したモデルですが、その先に「SIPS」というモデルがあります。

  • S…共感する(Sympathize)
  • I…確認する(Identify)
  • P…参加する(Participate)
  • S…共有 & 拡散する(Share & Spread)

これがSNSの時代に適応した購買モデルになります。

SIPSは2011年に登場した購買行動モデルで、電通コミュニケーションデザインセンターの社内で提唱しました。
AISASと近いですが、SIPSはソーシャルメディア中心に考えました。

今まで行動モデルは注意からスタートで、0から何かに気づくものでしたが、
このモデルが共感からスタートになります。

「共感がなければ、何かを買うことはしない」という最近利用者と最も近いモデルかもしれません。

今のGA4では、「Socialからの流入」をより把握できるようになったのですが、SNSでShareすることで、どれぐらいReachが増えて、どれぐらいのアクセスがShareから来ているかはGA上確認することはできず、それぞれのSNSで確認する必要があります。しかもSNSごとに指標が違っていて、相互比較や中々難しいことになっています。

これから先GA4が進化するなら、各SNSと連携を取り、SNSレポートをGA4、さらにはLooker Studioなどで確認できるようになる、などではないかと、勝手に想像しています。

告知

おわりに

「GA4」は解析の最先端で走っています。

「GA4が使いにくい」と感じたら、まず自分たちがマーケティングに対する考え方が遅れていないかを一度考えてみては?と思い、私見をまとめました。

今日も読んでいただきありがとうございます。
少しでも役に立てれば幸いです。

それでは。

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