雑談カラム:ベルクソンとWebディレクター|既存知識にジャマされない心
POINT

この記事は、以下のような人にオススメです。

  • 日々新しい知識があふれるITの世界で、どのように勉強したらよいかわからない人
  • なんて会社には人の意見を受け付けられない人がいるかわからない人
  • オスカーの出鱈目をみる時間がある人など…
オスカーの似顔絵

こんにちは!Webディレクターのオスカーです。

これはオスカーが職場であったことですが…
上司に対し、自分の意見を話すとき、どうしてもそのまま受け取ることができず、その人の考え方で別の解釈にされ、「つまりこういうことだよな?」としゃべり始めます。

この人にはベルクソンの哲学を読んでほしい。

と思ったときに、ベルクソンの哲学はWebディレクター(のみならず、みんな)にも知ってほしいなと思ったので、この記事を書きました。

ぜひ最後までお読みください。

※この記事はオスカーの一存であり、哲学に対する理解は人それぞれで、必ずしもみんな同じとは限りません。

Webディレクターの日々学習がある

「日々新又日新(ひびにあらたにして、またひにあらたなり)」という言葉があります。

これはまさにITの世界のことと思っています。
毎日新しい知識や情報が発生していて、Webディレクターはそれらを学習して吸収しなければなりません。

こういうことがありました。

とあるきっかけで、オスカーは新入社員向けの研修資料を作成することになりました。
準備ができましたので、上長にデモを実施しました。

そこで、要件定義についてこのように、
「プロジェクト開始までに要件を集めることほぼないし、決まったことが変わることもよくある。こういうことは普通ですので、心配しなくていいよ、何かあったら先輩に聞こう!」
ということを書いたんです。

すると、上長から、「うんうん、確かに要件定義は難しいので、難しいことだよ、そういう心構えしてねって伝えてたいよね」と言って、私はびっくりしました。

私の頭上には「???」になっていて、そこから、違うよ、「難しさ」をアピールしたいではなく、「心配ない」を伝えたいんです。

そこから数分も会話しましたが、理解してもらえないので、私は説明することを放棄しました。
この人は「新入社員向けの研修資料」のことを「難しい仕事を新人に見せる資料」と認識していて、それ以外の意見をバリアの外に跳ね返しています。

なんてこういうことが発生するだろうか?
そこでベルクソンの「直観の哲学」を思い出しました。

ベルクソンは?

そもそもベルクソン誰?から始めますが…

アンリ=ルイ・ベルクソンはおよそ100年前のフランスの哲学者です。全部話すと長くなりますので、一言でまとめますと…

ベルクソンは『時間と自由』、『物質と記憶』、『創造的進化』といった著作を残した有名な哲学者です。

ベルクソン哲学は,知性と対立していて、「直観主義」と理解されています。
そしてここで話したい内容を要約すれば、下記のようになります。

  • 知識は言語によるもの
  • 言語はただの符号に過ぎない
  • 言語は個人の思考の妨げ(obstacle)になる

ここからはオスカーの勝手な解釈ですが、
「新しい知識(言語)を取得(学習)する時に、既存の知識(言語)が妨げになる」と思っています。

じゃ、どうすればよいか。それが「直観の哲学」です。

直観の哲学

それに対し、ベルクソンの直観の哲学では、直観は言語を超える存在であります。

それはどういうことかというと、みんなさんがこの世に生まれてきて、すぐに言葉をもってしゃべることはできません。

としたら、みんなさんの「母語」はどうやって習得したかというと、直観で理解したものです。
それが人間として最初の知識(言語)です。

そこから、「母語」という知識(言語)を基盤として、どんどん新しい知識(言語)を習得していきます。
これで、直観は言語を超える存在ということが説明がつきます。

余談:オスカーの言語学習

余談ですが、私は日本に来てまだ6年経ってないけど、10年以上日本に来ている人よりも日本人に近い発音ができていて、みんなさんいつもびっくりしています。

私はいつもこう思います。
「言語学習は誰でもできます。学習するときに、いかに自分の言語(母語)を忘れるかが人それぞれだ。」
上記の哲学に置き換えると、
「知識を取り込むことは誰でもできます。取り込むときに、いかに自分の既存知識を忘れるかが人それぞれだ。」
ということになります。

Hotelの上に、「ホテ~ル」って発音を書いている人は果たして本当に正確に発音できるでしょうか?
英語勉強する時は、英語として頭にインプットしないといけないということです。

NFT、メタバース

話戻りますが、IT業界では、近年熱くなった来た「NFT」、「メタバース」もそうです。

もしある日、上から「ECサイトをメタバースと繋いで」、「ECサイトでNFT販売して」と言われる場合、私は喜んで色んな書籍を読んでそれを実現するように対応します。

「直観」ができない人の場合、話が進んでも自分だけ追い付かなくて、あとから「NFT難しいよね」とかいうけど、
いやいや、まず一回自分を洗脳して、まっさらの状態で「NFT」、「メタバース」を勉強すればいいと思います。

学習で発生する「違和感」

オスカーはこう思います。
「新しいことを勉強するのが難しいと思った人は、新しい知識をインプットする時、既存知識とバッティングしちゃって、その『違和感』によって吸収できないのではないか?」

上記の例のNFTとメタバースの通りで、仕組み的に完全に変わっています。
従来ECサイトの基盤はDBMSになっているので、NFTの基盤としたところブロックチェーンになっています。
心の準備できていない人にしたら、NFTのすべてが違和感しかない状態になります。

NFTを勉強するにあたって、データベースとか既存の知識を一回忘れて、まったく新しい情報として取り込まないといけません。

おわりに

補足ですが、勉強する時なんでも忘れろというつもりではありません。
体系的なものは、既存知識がないと先に進めません。

ただし体系が違うものに関しては既存知識を一回リセットしないと、勉強になりません。

要するに、こういうことを言いたいです。

  • Webディレクターは毎日新しい知識を勉強し続ける
  • 新しい知識を勉強する時に「違和感」があっても一回そのまま取り込むこと

もちろん、言うのは簡単、実行が難しいと思います。

今日も読んでいただきありがとうございます。
少しでも役に立てれば幸いです。

それでは。

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