GA4:UAの「カスタムレポート」はGA4の「探索レポート」ではない|GA4のレポートはカスタムできる
 
POINT

この記事は、以下のような人にオススメです。

  • まだUAのカスタムレポート=GA4の探索レポートと思っている人、
  • 「レポート」と「探索」の意義と目的が理解していない人、
  • 「レポート」をカスタマイズする方法わからない人など...
オスカーの似顔絵

こんにちは!Webディレクターのオスカーです。

GA4がリリースしてからすでに1年経ちました。
皆さん慣れましたでしょうか?
有料版を使っている方は今年7月の期限に迫られ、今が天王山かもしれません。

それでですが、今になっても、
「UAのカスタムレポートを再現するため、GA4の探索機能を勧めている」人がいることに、びっくりしています。
「ちゃうちゃう探索ちゃう」って言いたいわけで、この記事を作成しました。

この記事を読んで、知識をブラッシュアップいただいて、正確な内容をクライアント様に伝えていただきたいと思います。
ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

 

「レポート」機能と「探索」機能

Google Analytics 4(GA4)には「レポート」機能と「探索」機能があります。
データの分析に使うGA4の中でも主要なツールです。

「レポート」機能

「レポート」機能では、ウェブサイトやアプリのパフォーマンスを一目で把握できるように設計された標準的なレポートを提供しています。
ユーザーの行動、トラフィックのソース、コンバージョンなど、基本的なメトリクスが含まれ、基本的なサイト分析が可能になっています。

「探索」機能

一方、「探索」機能では、ディメンションや指標を自由に組み合わせることで、深堀分析を行うための強力なツールで、レポート機能よりも詳細で柔軟な分析が可能です。

「レポート」と「探索」の違い

まずは、機能面から検討してみましょう。

昨年「GA4」で最もざわついたキーワードが「データ保持期間」でした。
今だからはっきり言えるのは、このデータ保持期間は「探索」機能のデータ保持期間でした。
レポート」機能に影響がありません。GA4の初期リリース2015年から指定できす。(データがあればのですが)

他、ディメンションの個数、共有範囲などざっとまとめた表が以下になります。(以下資料は2024年現在の状態)

機能面の違い 「レポート」 「探索」
データ保持期間 制限なし 無償版は最大14ヶ月
ディメンションの数 2つまで 20 個まで適用可能
変更の反映 閲覧権限があれば見れる 閲覧権限があっても、共有されない限り見れない
フィルタ マッチタイプが12種類 マッチタイプが10種類
※「正規表現に部分一致」と「正規表現に部分一致しない」が含まれない
比較機能 比較機能がある

比較機能がない
※セグメント機能がある

 

「レポート」と「探索」の利用目的

「レポート」と「探索」の利用目的は違います。

「探索」には「データ保持期間」という制限があるため、長期なモニタリングには向きません。
昨対まではギリギリ確認できますが、例えばKPIを定めて、5年分の変化を見ようとすると、「探索」では向かないです。

「レポート」は定点観測レポートで、数値をモニタリングすることが目的です。

これに対し、「探索」は深堀りするためのツールで、新しい気づきを発見ためのレポートです。
そのため、常に最新のデータを見ています。
行動の変化を確認するには昨対まで見れば十分で、
3年前の行動を確認したところで、労力はかかるが、それほど大きな価値を出すのはなかなかない。(オスカーの一存です。)

「レポートをカスタマイズ」機能

ここまで「レポート」と「探索」の違いや機能それぞれの利用目的を説明しました。
改めて考えましょう。UAのカスタムレポートは、レポートの項目や形をカスタムしていますが、あくまでも定点観測モニタリングです。

なので、UAの「カスタムレポート」はGA4の「探索」ではなく、GA4の「レポートをカスタマイズ」機能を使ってください。
「レポートをカスタマイズ」機能は、項目をカスタムできて、かつ保持期間の制限がなく、比較機能も使えます。

「レポートをカスタマイズ」機能を使うには、2つの方法があります。
「既存のレポートからカスタマイズする」方法と、「一から作成する」方法です。

「既存のレポートからカスタマイズする」方法

各レポートの右上、期間を選択する場所のちょっと下にある「鉛筆マーク」が編集ボタンです。

テンプレートにしたいレポートを選択して、それから編集します。
※ただし、標準レポートの中にありますが、「コホート」と「経路」のレポートは編集できません。レポート系統は「探索」なのでできないです。

カスタマイズのメニューでそれぞれディメンションと指標を指定できます。

「一から作成する」方法

「レポート」機能の最後に「ライブラリ」機能があります。※見つからない場合は権限を確認ください。

この画面から「新しいレポートを作成」からレポートを作成できます。

この後の画面は上記「既存のレポートからカスタマイズする」と同じなので割愛します。

 

このように「カスタムしたレポート」を作成できます。
以下が一例です。
普通のトラフィックレポートですが、フェーズ単位で分割したレポートになります。

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よろしくお願いいたします!

おわりに

ネット上では、UAのカスタムレポートをGA4の探索レポートで再現している「大手」さんもいるようです。
昨年書いたブログが更新せずにそのまま残っていると思いますが、ウェブディレクターの皆さんは最新の情報を把握しておきましょう。

今日も見ていただきありがとうございました。
少しでも役に立てれば幸いです。

それでは。

 

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