この記事は、以下のような人にオススメです。
こんにちは!Webディレクターのオスカーです。
2022年8月2日に新しいGoogleタグが発表されました。
Simplifying measurement with the Google tag
既存のGA4やGoogle 広告などに何か影響はないか?何か注意すべき点はあるか?などについて、話したいと思います。
ぜひ、最後までご覧いただけますと幸いです。
まず最初に認識すべきことは名称の変更です。
Googleタグの前身はグローバルサイトタグ(gtag.js)です。
今まで「グローバルサイトタグ」と呼んでいるものが、今後「Googleタグ」と呼びます。
そして、gtag.jsのファイル名は変わっていません。
gtag.jsの「g」の意味が変わったといったところです。
Google タグはGoogleが用意されていて、Google の色んなサービスと連携するためのタグです。
1つ追加するだけで、複数のGoogle サービスへデータを送信して、ウェブサイト測定(GA4)と広告測定(Google 広告)などができます。
??それじゃグローバル サイトタグと同じでは?
そうです。機能自体はほぼ同じで、今回新しくなったのはこのタグの仕組みです。
今のところ、以下がわかりました。
グローバルサイトタグ設置して、複数サービスを追加する場合、コードの中でスクリプトを追加する必要がありました。
例えば、最初にGA(UA)を使用した場合、下記のようなコードを含んだタグをサイトに設置します。
window.dataLayer = window.dataLayer || [] ;
function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
gtag( 'js', new Date () ) ;
gtag( 'config', 'GA_TRACKING_ID');
そのあと、広告も利用する場合、別のタグを設置するのではなく、上記のスクリプトに広告のIDを追加する必要がありました。
gtag('config', 'GA_TRACKING_ID');
gtag('config', 'AW- CONVERSION_ID');<<<これを追加
慣れているプログラマにとっては大した話ではなく、ほんの数分でできる作業ですが、
コーディングスキルを持たないWeb管理者にとっては「ちょっと何言っているかわからない」です。
新しいGoogleタグでは、「GAのID」や「AdsのID」の代わりに、「タグID」という概念を取り込みました。
一度Googleタグを導入すれば、あとはGA4の画面、またはGoogle広告の画面上「リンク先(転送先)を追加」の機能を使ってデータを共有することが可能になりました。
UAで「内部トラフィック」をフィルタしたい場合、「管理」⇒「アカウント」⇒「プロパティ」⇒「ビュー」の「フィルタ」設定で、除外するIPを設定していました。
GA4ではGoogleタグを使用していて、内部トラフィックは「Googleタグ」で定義して、「内部トラフィック」をフィルタするかしないかは「プロパティ」で設定できるようになっています。
「UA→GA4移行を対応する時に、自社IPフィルタリングの対応が面倒くさかったわ」と思った人は少なくないと思います。
オスカーは「UAの時、フィルタページがあって、IPを指定して除外するだけで、簡単にできたのに。。。」と思っていました。
その時、「Googleタグ」という機能はまだ発表されてなくて、IPを除外するには「複数ページの設定が必要」というイメージで、意図が理解できませんでした。
「Googleタグ」という機能の発表と伴い、「データストリーム」の設定画面も下記のように変わりました。
そこで「複数ページの設定」の意味が分かりました。
除外フィルタはGA4プロパティごとに設定できるが、「内部トラフィック」を定義をGoogleタグと紐づけることにしていた。
ということは、1つのGoogleタグに内部トラフィックを定義すれば、複数のGA4プロパティを持っていても、再度設定することなく、共有することができるということです。
Google広告アカウントを持っている場合も同じ、内部トラフィックとして定義されたIPも共有されます。
ただし、現在わかることは「共有される」ことだけで、Google広告でこの「内部トラフィック」を取得できる方法はまだ確認できていないです。
今後のGoogle更新で追加されるではないかと、オスカーは思っています。(2022/8/23)
上記の「内部トラフィックの定義」を含め、「自動イベント検出管理」、「クロスドメイン」、「除外する参照リスト」、「セッションタイムアウトの時間」もGoogleタグに紐づける形になっています。
今までのUAでは、こういった内容は、設定を変更して、保存、という流れで、変更記録を確認できる機能はありませんでした。
新しいGoogleタグでは「履歴」という機能で変更記録が残されています。
いつ、だれが、どこを、どのように変更したのかをすべて記録されます。
問題は発生してほしくないですが、問題発生した時に履歴があると非常に助かります。
GAの設定はGA4へのアクセス権限を持っていないと、変更できません。
Google広告の設定はGoogle広告へのアクセス権限を持っていないと、変更できません。
言ったらあたり前の話ですが、「開発のAさんに設定してもらいたいことがありますが、GAの数値を見せたくない」ケースも少なくないと思います。
今回、変更点③で記載している「Googleタグと紐づける部分」を切り出して、GA4やGoogle広告のアクセス権限がなくても、GTMの中で設定変更できるようになりました。
GTMを開いて、すべてのアカウントのページで、「Googleタグ」というタブがあります。
Googleタグユーザーとして設定された場合、Googleタグへのアクセスが可能になります。
開発にGoogleタグの権限だけ付与して、会社IPを入れてどいてっていう指示も可能になりますね。
GA4を導入する場合、導入する時点でGoogleタグになっています。
元々グローバルサイトタグを使用している場合でも、特に対応は不要です。
The new Google tag, which we shared a bit about at GML, is rolling out. The aim is to make tagging easier & ensure reliable measurement for the long-term. If you’re already using the global site tag (gtag.js), you don’t need to take any action, but here are some things to know 🧵
— AdsLiaison (@adsliaison) August 2, 2022
Googleタグについて、今のところ対応は必要なさそうです。
気になるのは、「内部トラフィックの定義」などの設定が従来サービスベースから、Googleタグベースに変更されているところで、
今後のGoogleサービスはGoogleタグを中心に展開しそうです。
今日も読んでいただきありがとうございます。
少しでも役に立てれば幸いです。
それでは。