8つ過剰Directトラフィックが計測された理由と対応策
POINT

この記事は、以下のような人にオススメです。

  • Directトラフィックについて知りたい人
  • 「Directトラフィック=URL入力+ブックマークだけ」だと思っている
  • 間違ったDirectトラフィックを減らしたい人、など…
オスカーの似顔絵

こんにちは!Webディレクターのオスカーです。
本日はDirectトラフィックについて話したいと思います。

オスカーの本職はディレクターですので、毎月定例会とかでGoogleアナリティクスを開いて、一緒に参照元を見ながら振り返ります。
そこでよく見かけるDirectトラフィック(direct/none)について、下記のように説明しています。
「ユーザーがURL直接に入力しました。」
「ブックマークからアクセスしました。」
これは間違いはなく、実際仕事柄でクライアント様はブランド商品を販売していることがほとんどですので、Directトラフィックが全体の10%~15%はよくあることです。

ただし、Googleアナリティクスにとって、Directトラフィック(direct/none)の意味はそれだけではないです。

もくじ

  1. Directトラフィックの意味について
  2. Directトラフィック見直しをお勧めするパターン
    ・Directトラフィックが20%超えた場合
    ・Directトラフィックの数がリピーターの数より多いまたは近い場合<
  3. 8個GAが誤ってDirectトラフィックとしてカウントされた理由と対応策
    1.サイトがHTTPで、HTTPSからリダイレクトされた
    2.同意モードによってトラフィックソースがなくなった
    3.UTM設置問題
    4.ReferrerやUTMsがないアフィリエイトリンク
    5.短縮URL
    6.UTMがないがオフラインドキュメントのリンク
    7.UTMsを使うことを会社全体に周知されていない
    8.Botsによるトラフィック
  4. 対応のしようがないDirectトラフィック
    1.実際アドレスバーに入力された、ブックマークからアクセス
    2.サイトによっては外部へリンクする時にreferrerデータを送らないようになっている
    3.チャットやメッセンジャーからのアクセス
    4.ユーザーがブラウザのプラグインでリファラーを止めている
  5. おわりに

Directトラフィックの意味について

Googleアナリティクスでは、「どこからのアクセスか知らない」場合、すべてDirectトラフィック(direct/none)に帰属します。
URL直接入力もそうだし、ブックマークもそうで、他にはメール、チャット、メッセンジャー等も参照元が不明なので、Directトラフィックにしているのです。

だから、Directトラフィックの本当の意味は「不明(Unkown)」です。
では、どんなサイトはDirectトラフィックを見直すべきか?

Directトラフィック見直しをお勧めするパターン

・Directトラフィックが20%超えた場合

他のサイトでは、「40%超えた場合は見直そう」ということもありますが、
オスカーは有名ブランドサイトを取り扱っている中でも通常10%~15%でした。
「当サイトは超有名なので、Directトラフィックめっちゃあるよ」という方を除いて、Directトラフィック20%超える場合は見直すことをお勧めします。

・Directトラフィックの数がリピーターの数より多いまたは近い場合

前にも話したように、知名度が高いので、Directトラフィックが多い場合もあります。
ただし、その場合、リピーターの数もそれなりの割合と数が多くなければなりません。
だって、「URL直接に入力するユーザー」、「ブックマークからアクセスするユーザー」は、リピーターでないとそんなことするはずがない。

そして、リピーターはDirectだけでなく、CPC、Organic、メールからアクセスする方もいます。
と考えたとき、Directトラフィックの数がリピーターの数より多いまたは近い場合は怪しいと思うし、見直したほうがいいと思います。

8つGAが誤ってDirectトラフィックとしてカウントされた理由と対応策

1.サイトがHTTPで、HTTPSからリダイレクトされた

つまり、サイトがSSL化されていないのが問題です。

ReferrerはHTTPSからHTTPへリダイレクトされた場合に失います。
HTTPSとHTTP間のリダイレクトにReferrerが付随するかをまとめると下記のようになります。

HTTP⇒HTTP	〇
HTTP⇒HTTPS	〇
HTTPS⇒HTTPS	〇
HTTPS⇒HTTP	×

今のレンタルサーバの中でも無料SSL化サービス提供されていますので、SSL化はサイト制作においてはもはや基本中の基本ですので、対応されていない場合は対応しましょう。

2.同意モードによってトラフィックソースがなくなった

わりと最近数年の話で、同意モードの導入した場合、
同意モードについて、こちらの記事にもご覧ください。
訪問者が2番目(またはそれ以降)のページビューで同意すると、そのセッションは(ダイレクト)として扱われます。

なぜかというと、トラフィックソースは最初のページビューだけ有効だからです。(※普通のサイトは、です。)
この場合はさらに2つのパターンがあります:
・ユーザーが同意モードのPOPUPを無視して、サイト内でページ移動しました。(トラフィックソースがなくなり、referrerが前のページでself-referになり、Directに判断される)
・同意モードの導入が良くなくて、「同意ボタン」を押した瞬間にページ遷移が発生しました。(トラフィックソースもreferrerもない)

パターン1の場合、サイト内移動する前に、POPUPを同意させる方法を考えましょう。サイトによっては、同意しない限りどこにもいけないサイトもありますが、それはそれで、UX的によろしくないと思いますが。
パターン2の場合、開発者に相談しましょう。同意POPUPに同意した後、リダイレクトせず、そのページでコードを発火すれば問題はないはずです。

3.UTM設置問題

メルマガのリンク、アプリで設定したアクセス、OMNI対応でお店に設置したQRコード、これらのURLのUTM(utm_medium, utm_source, utm_campaign, utm_term, utm_content)設置問題です。
よくあるパターンとして、"?"が2つ以上入れてしまった、パラメタの前に"&"を入れ忘れた、UTMのパラメタのスペルが間違ったとか。

対応方法はURLを直すだけです。ここでは調べ方を共有します。

GAへアクセスします。「集客」⇒「すべてのトラフィック」⇒「参照元/メディア」をクリック

「(direct) / (none)」を選択した後、この画面で「ランディングページにUTMが含まれる」セグメントを行いますが、まだセグメントがない方は下記のように設定できます。

最後に、「セカンダリディメンション」で「ランディングページ」を選択すれば、間違った内容が表示されます。

4.ReferrerやUTMsがないアフィリエイトリンク

もしサイトでアフィリエイトプログラムを実施している場合、アフィリエイトリンクがDirectトラフィックになっているかもしれません。
GAレポートで、「行動」⇒「サイトコンテンツ」⇒「ランディングページ」で確認してみましょう

実施しているプログラムにもよりますが、仮に、アフィリエイトのリンクはaffiliate_idというパラメタを使用しているとして、 "affiliate_id"で検索すると、アフィリエイトからのランディングページURLを確認することができます。(他にはaID、partner_id等があります。)

もし結果にUTM等入っていない場合、アフィリエイトがDirectに計算されているかもしれません

対応方法は色んなのがありますが、ここではその1つ、結構ベターなやり方を紹介します。
「管理」⇒「ビュー」⇒「フィルタ」
強制的にURLを置き換えます。

5.短縮URL

短縮リンクを使用している場合、リファラーが失われる可能性があります。

対応の方法として、UTMパラメタをリンク先URLに追加するしかないです。
たとえば、「https://www.oscarchair.jp/blog」を挿入する代わりに、「https://www.oscarchair.jp/blog?utm_medium=email……」を入れます。
そうすると、リファラーが効かなくとも、最悪UTMでトラフィックソースをGoogleAnalyticsに伝えられます。

6.UTMがないがオフラインドキュメントのリンク

オフラインドキュメントというのは、PPT、PDF等のファイルのことです。オフラインからのクリックなので、Referrerもありません。
対応方法として、もしあなたがそのドキュメントの作成者の場合ですが、LINKをつける際に、UTMを追加しましょう。
例えば、「utm_medium=pdf」を入れれば、PDFからクリックされたことが判断できます。

7.UTMsを使うことを会社全体に周知されていない

たとえWEB担当者がUTMをわかって使ってても、同じ会社のメンバーがわからない可能性もあります。

その場合、社内での能力が問われます。日頃発信していて、信頼されていればい、依頼すれば何とか解決できますが、それが難しい場合、URLが生成されるツールを作成するのは1つの方法です。
例えば、URLを張り付ける前に、必ずSPREADSHEETへアクセスして、カラムAにURLを張り付けて、ボタン押した後、カラムBに生成されたリンクをメールに使うように案内するのもいいかもしれません。

8.Botsによるトラフィック

人でもないBotのトラフィックもDirectトラフィックになります。

対応方法はGAになります。
「管理」⇒「ビュー」⇒「ビューの設定」に「既知のボットやスパイダーからのヒットをすべて除外します」という項目があり、チェックすればOKです。

対応のしようがないDirectトラフィック

下記のようなDirectトラフィックは対応する必要がないものと必要のしようがないトラフィックになります。

1.実際アドレスバーに入力された、ブックマークからアクセス

これはご存知、間違いのないザ・Directトラフィックです。もちろん対応は必要ないです。

2.サイトによっては外部へリンクする時にreferrerデータを送らないようになっている

他人のサイトからアクセスがありましたが、「rel="noopener noreferrer"」が設定されていると、どこからのアクセスもわからないので、どうしようもないです。 ちなみに、wordpressのデフォルト設定で、「target="_blank"」のリンクに対し、「rel="noopener noreferrer"」を自動付与されるので、wordpress系のサイトからのアクセスをトラッキングするのは難しいそうです。

3.チャットやメッセンジャーからのアクセス

LINEのチャットでサイトリンクを共有したり、Skypeで共有したり、そこからはReferrerついていないので、できることは何もないです。 基本的、チャット系はリファラーを通過しないですが、FacebookメッセンジャーはReferrerが設置されていることがわかっている以外に今のところないと思います。

4.ユーザーがブラウザのプラグインでリファラーを止めている

Chrome拡張機能で“Referer Control”というプラグインがあり、使用すると送らないようになります。
https://chrome.google.com/webstore/detail/referer-control/hnkcfpcejkafcihlgbojoidoihckciin?hl=ja

基本は開発者がテストしたりする時に使ったりはしますが、一般のユーザーが使うのは使わないと思います。
この場合も、サイト側としてはできるが何もないです。

おわりに

すべてを解決する1つの方法なんてありません
上記のすべてを対応しても本当のDIRECTを取れるかという保証はありません。
ただ、できることはやっておいた方がいいと思います。

今日も見ていただきありがとうございました。
お役に立てれば幸いです。

それでは。

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