GA4:コンバージョン(キーイベント)数がズレる理由|CVまでのフローを理解することで改善できる
POINT

この記事は、以下のような人にオススメです。

  • GA4を導入したばかりのWebディレクター
  • コンバージョン設定のズレに悩む初心者
  • コンバージョン改善方法を知りたいマーケッター
オスカーの似顔絵

こんにちは!Webディレクターのオスカーです。
今回は「コンバージョン(キーイベント)数はなぜ実際の数と一致しないか?」についてお話しします。

「GA4のデータと実際の数がズレる」という問題、よく聞きますよね。
特に、コンバージョンの数が思った通りにならないと、仕事の進め方にも影響します。

この記事はこれらの数字がなぜズレる、さらに改善方法もご説明いたします。

ぜひ、最後までご覧いただけますと幸いです。

 

コンバージョンとキーイベントとは?

基本のきから説明します。

コンバージョンは日本語では「転換」、つまり、ウェブサイトの利用者から顧客に転換した瞬間のことという。
ECサイトなら、購入したことをコンバージョンとするし(ユーザーから購入者に)、
コーポレートサイトなら、お問合せしたことをコンバージョンとします(ユーザーからリードに)。

今まで、コンバージョンという言葉を使っていたならば、なぜ今さら「キーイベント」なんて名前にしたでしょうか?
勝手な想像ですが、Googleさんは言葉の柔軟性を考えたと思います。

「コンバージョン」は、あくまでWebサイト上で設定した目標を達成したときのことです。
たとえば、ECサイトなら「商品購入」、コーポレートサイトなら「お問い合わせ送信」などが該当します。

ただし実際のところ、CVをただのゴールとして扱う利用者もいるようです。
例えば、ECサイトの「カートに入れる」ボタンのクリックも重要なイベントとして扱います。

何かに転換したわけでもなく、単に1つのイベントが達成させただけですが、GA4のコンバージョン機能を使ったりします。
そこで違和感を生じたかもしれません。
なので、コンバージョンではなく、「重要なイベント」として、「キーイベント」に命名されたのではないでしょうか?

なぜコンバージョン(キーイベント)数は実際の数とズレるのか?

ではここから本題に入ります。
「GA4のコンバージョン数が実際の注文数と一致しないのはなぜか?」クライアントさんから聞かれること多いではないでしょうか?

このズレには主に以下のような原因があります。

  • ユーザー環境の影響:ブラウザやデバイスによってイベントが送信されないことがある。
  • ページビューのリロード:サンキューページの再表示でコンバージョンが重複計測される。
  • セッションの切断:フォーム送信後にセッションが切れて再開した場合、新しいセッションとして計測される。

※「セッションの切断」に関してはGA4でだいぶ改善されていますが、念のため記載

このようなわけで、基本的に一致はできないと思っていただきたいです。
世の中のクライアント様へどうか理解していただきたい。
いくら担当のディレクター、マーケッターに聞いてもどうしようもないことです。

完全一致は望めないが、設定を見直すことである程度改善が可能です。
以下に最もよく見る問題点をご紹介いたします。

PVをキーイベントにしない

GA4が正式にリリースされてから、いろんな記事で見かけるが、
GA4の中にある「イベント作成」機能を使って、サンキューページとpage_viewイベントを指定して新しいイベントを作成する。
作成されたイベントをキーイベントに設定する。という方法です。

この設定方法はなぜこんなに紹介されているか考えたことがありますでしょうか?
設定方法を紹介したら、その会社のビジネスに影響しませんか?

これは陰謀論と思っていただいてよいですが、この方法だと基本よくないです。
計測はできているので、嘘こそはついてませんが、基本ズレるやり方になります。
オスカーがコンサルティングする場合、基本的に1つページビューをイベントにしないし、キーイベントにすることはなおさらありません。

以下の流れをよく考えてください。コーポレートサイトのケースです。

  1. サイトへアクセスする
  2. お問合せページへアクセスする
  3. フォーム入力開始
  4. フォーム送信
  5. サンキューページ

この場合、どこでキーイベント(コンバージョン)を設定しますか?
5番が完了ページなのでキーイベントを設定しがちですが、話した通り、ページビューはできるだけキーイベントに設定しません。
オスカーは4番の送信をトリガーにします。
4番はまだ完了していませんが、4番を実行すれば、必ず完了ページに到達するはずなので、キーイベントと同じ扱いできるのです。

「ページビューはリロードされるというなら、フォーム送信だって連打できるじゃないか?」という疑問があるかもしれません。
確かにその通りです。なのでGTMで設定する時に注意点があります。

GTMでフォーム送信のトリガーを設定するとき、「妥当性チェック」という機能があります。

連打する場合、次のページに遷移されませんので、妥当性チェックが通りません。
フォーム送信した上、次のページへ到達した場合のみ、トリガーが発火するように設定できます。

この方法だと、キーイベント(CV)数が実際の数がより近づくことができます。

 

ちなみに、サンキューページをリロードする場合、発火させないように設定する方法もあります。
ただし、この対応方法も有効ではありますが、一部のケースに防げず、完全解決になりません。

おわりに

今回は「コンバージョン(キーイベント)数がなぜ実際の数と一致しないのか」について、その原因と改善方法を紹介しました。

GA4のデータに100%依存することは難しいですが、設定の工夫で精度を上げることが可能です。少しでも参考になれば幸いです。

今日も見ていただきありがとうございました。
それでは。

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