この記事は、以下のような人にオススメです。
- カスタムディメンションについて知りたい人
- カスタムディメンションがUAとGA4での違いを知りたい人
- カスタムディメンションのスコープ(範囲)について今まで「なんとなく」な人、など…
こんにちは!Webディレクターのオスカーです。
今日はカスタムディメンションについて、話したいと思います。
なんて「カスタムディメンション」かというと、先日書いた記事ですが、
「page_viewイベントにパラメータを追加してみた」に中にちょっと「カスタムディメンション」のこと書いたのですが、
「カスタムディメンション」の記事が全然描いてなかったからです。
それはあかん、ちゃんと関連記事を作んないとと思ったので、今日も頑張って記事を書いているオスカーです。
最後まで見ていただけますと幸いです。
もくじ
- ディメンションとは
- カスタムディメンションとは
- GA4カスタムディメンション VS UA(GA3)カスタムディメンション
・UAのスコープ(範囲)について
・GA4のスコープ(範囲)について - おわりに
ディメンションとは
「カスタムディメンション」の話の前に、そもそも「ディメンション」を捌かないいけません。
簡単にまとめると、ディメンションとは、データの「区分」です。レポートの中身をどのように仕分けするかを定める「単位」のことです。
例えば、「オスカーの学習帳」のランディングレポートを見ているとします。
オスカーの目的は、どのランディングページが最もセッションが多いかを確認したいです。
「オスカーの学習帳」のランディングレポートの例
レポートは「ランディングページごと」のPV数(表示回数)を表示させています。
この場合、ディメンションは「ランディングページ」になります。
つまり、「○○ごと」に並んでそれぞれの数値を見たい時に、「○○」がディメンションになります。
カスタムディメンションとは
カスタムディメンションとは、つまり、Googleアナリティクス側に用意されたディメンションではないが、意図的に追加して集計させるディメンションのことです。
下記のヘルプに、GA4のデフォルトディメンションを確認できます。
[GA4] ディメンションと指標
ここに記載されているものはデフォルトでGA4側が用意されたディメンションです。
逆にここにないのに、GA4に集計させたい場合、「カスタムディメンション」を作成する必要があります。
GA4カスタムディメンション VS UA(GA3)カスタムディメンション
Googleアナリティクスのデフォルトディメンションですべてをカバーすることは不可能です。
例えば、
カテゴリ名はページURLに入っていて、ページごとのデータをダウンロードすれば、分析は可能ですが、
そのひと手間を省けるように、Googleアナリティクスに「ページカテゴリ」というディメンションを入れれば、カテゴリごとのデータもGAで確認することをが可能になります。
このように、カスタムディメンションという概念はGA4だけでなく、UAの時からカスタムディメンションという機能があります。
その違いを見てみましょう。
・UAのスコープ(範囲)について
UAのカスタムディメンションを使ったことある場合、カスタムディメンションの設定する時に、「スコープ」、日本語訳は「範囲」という値があることをご存知かと思います。
このスコープ(範囲)は、ディメンションがどういう時に取得するかを指定できます。
UAの中では、4種類のスコープ(範囲)があります。
- ヒット
- セッション
- ユーザー
- 商品
ヒット は、カスタムディメンションがイベントが発生する場合に適用されることを意味します。
例えば、仮にログインの時に、"login"というイベントが発生し、その中に、メンバーランク"member_rank"というカスタムディメンションを一緒に送信される。
スコープがヒット に選択された場合、"member_rank"の値は"login"の時だけ適用されます。
セッション は、カスタムディメンションがセッションに適用されることを意味します。
例えば、あるユーザーがログインしないまま、色んなページを見ました後にログインされた場合、"member_rank"はこのセッション、過去のすべてのイベントも"member_rank"が適用されます。
この過程GA側で処理されます。
ユーザー は、カスタムディメンションがユーザーに適用されることを意味します。
このユーザーが発生したすべてのイベントが対象となります。
上記の例の場合、一度"member_rank"の値がそのユーザーから送信した場合、そのあと行動も"member_rank"が維持されますし、
セッションが切れて、次アクセスされた場合も"member_rank"が維持されます。(もちろんGAのCookieが維持されている場合です。)
商品は、カスタムディメンションが商品に適用されることを意味します。
商品だけは上記の3つと別で、EC拡張機能でコントロールします。
1つのトランザクションの中に複数の商品があり、それぞれのサイズ、カラーが設定できるようになっています。
あえて合わせて話しますと、1つの「ヒット」の中に複数のディメンションが適用可能なタイプです。
上記は今までのGoogleアナリティクス、UAでのスコープ(範囲)になります。次はGA4にどう変わるのかを確認します。
・GA4のスコープ(範囲)について
GA4ですが、セッションスコープはありません。
(今のところ、カスタムディメンションにはありません。最新の情報では、今後対応する予定はあるようです。)
上記のように、現在イベントとユーザーの2種類しかなので、特定セッションにすべてのイベントにディメンションを適用する場合、全部のイベントにディメンションの値を送信する必要があります。
全イベントにディメンションに値を入れるには、前回の記事「page_viewイベントにパラメータを追加してみた」、ご参考ください。
GA4のユーザースコープ(範囲)のカスタムディメンションは従来のUAと違うところは下記になります。
- 適用範囲:
UAでは、ユーザースコープ(範囲)で設定した場合、カスタムディメンションは同じセッションの全イベントに適用されます。たとえ、ディメンションに値が設定される前にイベントがすでに発生していたとしても、過去のイベントにディメンションの値が適用されます。
GA4では、同じ設定してても、ディメンションの値が設定されてからのイベントのみ適用されます。過去のイベントで、同じセッションでも「再適用」されません。(そもそもGA4はセッションという概念を捨てたいからですね) - 設定方法:
UAでは、ディメンションの名前とスコープ(範囲)を設定するだけでできましたが、
GA4では、ディメンションの名前とスコープ(範囲)に加え、「イベント パラメータ」も指定する必要があります。 - 設定上限(無料の場合):
UAでは、すべてのスコープ(範囲)で合計20個までとなっているに対し、
GA4では、25個のユーザースコープ(範囲)まで設定が可能になっています。
商品スコープ(範囲)に関して、商品のデータをDATALAYERを経由して色んなデータをGA4へ送ることはできますが、(少なくとも現時点では)GA4のレポートでは確認できません。
将来に追加されることを期待します。
おわりに
今日はカスタムディメンションについて話しました。
UAではカスタムディメンションはただの微妙な機能だったです。プロでしたらDataStudio使っているし、初心者はカスタムディメンションを使っても何かプラスな情報を出せませんでした。
しかし、GA4になって「探索機能」という機能があり、DataStudioを使わなくてもミクロ分析できるようになり、カスタムディメンションの使い道が広くなりました。
ここでユーザーが分かれます。
GA4のレポートでカスタムディメンションを見たい場合、カスタムディメンションを設定する必要がありますが、
別にGA4のレポートではなく、ただデータをGA4経由でBigQueryへ流し、そこで分析を行うなら、カスタムディメンションを設定してなくでもデータは流れます。
今日も見ていただきありがとうございました。
少しでも役に立てれば幸いです。
それでは。
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